離婚届を出した後、何をどの順でやればいいのか。手続きは多く、窓口も分かれています。順番を間違えると同じ窓口に二度行くことになり、期限のあるものを後回しにすると取り返しがつきません。
ここでは、期限と依存関係を踏まえた順番で整理します。受けられる制度は離婚後に受けられる支援制度にまとめています。
順番が大事な理由
多くの手続きが戸籍と住民票を土台にしています。健康保険も、児童扶養手当も、子どもの姓の変更も、その前提が整っていないと進みません。
だから、まず戸籍と住所を確定させ、それから保険と年金、その後に手当と減免、という順になります。なお児童扶養手当は申請した月の翌月分から始まり、さかのぼりません。支給日と申請の遅れで仕組みを確認できます。
第1段階:戸籍と住所
| 手続き | 窓口 | 備考 |
|---|---|---|
| 離婚届 | 市区町村 | ここが起点 |
| 姓をどうするか | 市区町村 | 婚姻中の姓を続ける場合は離婚から3か月以内に届出 |
| 転居・転入届 | 市区町村 | 引っ越す場合 |
| 子どもの戸籍と姓 | 家庭裁判所 → 市区町村 | 下記参照 |
子どもの姓は自動では変わりません
母が旧姓に戻っても、子どもは元の戸籍に残り、姓も変わりません。同じ姓にするには、家庭裁判所に「子の氏の変更許可」を申し立て、許可を得てから市区町村へ入籍届を出します。
知らずに進めて、保育園や学校の手続きの段階で気づく方が多い項目です。
第2段階:保険と年金
| 手続き | 窓口 | 備考 |
|---|---|---|
| 健康保険 | 勤務先/市区町村 | 相手の扶養から外れる場合、資格喪失証明書が必要 |
| 国民健康保険の加入 | 市区町村 | 所得が下がっていれば減免の相談も同時に |
| 国民年金の種別変更 | 市区町村 | 第3号だった場合は第1号へ |
| 国民年金の免除・納付猶予 | 市区町村 | 払えないなら必ず申請。未納とは扱いが違う |
| 年金分割 | 年金事務所 | 令和8年4月1日以後の離婚は5年、それより前は2年。忘れやすい |
健康保険は、相手の勤務先から資格喪失証明書をもらわないと次に進めません。関係が悪いほど時間がかかるので、早めに依頼してください。
第3段階:手当と子ども関係
| 手続き | 窓口 | 備考 |
|---|---|---|
| 児童手当の受給者変更 | 市区町村 | 放置すると元配偶者に振り込まれ続ける |
| 児童扶養手当 | 市区町村 | 申請した月の翌月分からが原則 |
| ひとり親家庭等医療費助成 | 市区町村 | 所得制限は自治体による |
| 保育料の再判定 | 市区町村 | 世帯構成が変わったことを申し出る |
| 就学援助 | 学校/教育委員会 | 学用品費、給食費など |
児童扶養手当はさかのぼって支給されないのが原則です。戸籍の記載が済んだら、すぐに申請してください。
第4段階:名義と契約
- 銀行口座の名義変更。姓が変わった場合
- クレジットカード、保険の名義と受取人
- 電気・ガス・水道・通信の契約者変更
- 運転免許証、マイナンバーカードの記載事項変更
- 勤務先への届出
- 不動産の登記
保険の受取人が元配偶者のままになっている、というのはよくある見落としです。
期限があるもの
| 手続き | 期限 |
|---|---|
| 婚姻中の姓を続ける届出 | 離婚から3か月 |
| 年金分割の請求 | 令和8年4月1日以後の離婚は5年、それより前は2年。忘れやすい |
| 財産分与の請求 | 令和8年4月1日以後の離婚は5年、それ以前は2年 |
この3つは、過ぎると原則として取り戻せません。離婚届を出した日をカレンダーに記録し、期限を書き込んでおいてください。
離婚が成立した日を入れると、この3つの期限と残りの期間を期限カレンダーで確認できます。
今日できること
- 離婚成立日を確認し、上の3つの期限を書き出す
- 子どもの姓を変えるかどうかを決める
- 相手の勤務先に資格喪失証明書を依頼する
- 市区町村の窓口で「ひとり親になったので使える制度を確認したい」と伝える
- 保険の受取人を確認する
制度の内容と窓口は自治体によって異なります。必ずお住まいの市区町村でご確認ください。本ページは公的資料・公開情報をもとに作成した一般的な案内です。