別居したいけれど、お金の見通しが立たない。ここで止まってしまう方は多くいます。

別居に必要なのは初期費用と収入が安定するまでの生活費の2つです。金額は住む地域と家族構成で大きく変わるため、ここでは「何を数えるか」と「出る前にやっておくこと」を整理します。毎月の生活費の見通しは離婚後の生活費のページで試算できます。

初期費用として数えるもの

費目 確認すること
敷金・礼金 物件による。礼金なし、敷金なしの物件もある
仲介手数料 不動産会社に確認する
前家賃 入居月と翌月分を求められることがある
保証会社の利用料 連帯保証人を立てられない場合は必須になることが多い
引っ越し費用 時期と距離、荷物量で変わる。複数社に見積もりを取る
家具・家電 何を持ち出せるかで変わる。リサイクル品も選択肢
火災保険料 賃貸契約で加入を求められる
鍵の交換費用 物件による

家賃の数か月分がまとめて必要になります。物件を決める前に、初期費用の総額を出してもらってください。

当面の生活費

別居してすぐに婚姻費用が振り込まれるとは限りません。話し合いや手続きに時間がかかることを前提に、何か月分を自分で持たなければならないかを考えます。

  • いまの収入で足りない分はいくらか
  • 手当の申請から支給までにどのくらいかかるか。市区町村の窓口で確認できます
  • 婚姻費用が入るまでの期間をどう埋めるか

婚姻費用は、実務では相手に支払いを求めた時点が出発点として検討されることが多いとされています。別居した日ではありません。別居したらすぐ請求の意思を伝えてください。手順は婚姻費用の請求手続きにまとめています。

住まいの選び方

選択肢 向いている場合 注意点
賃貸 職場や学校の都合を優先したい 初期費用が最も大きい。入居審査がある
実家 初期費用を抑えたい、子どもを見てもらえる 住民票の扱いと、手当の判定に影響することがある
公営住宅 家賃を抑えたい 募集時期が限られる。ひとり親世帯の枠を設けている自治体がある
一時的な支援 安全の確保が優先される場合 配偶者暴力相談支援センターに相談する

子どもの学校を変えるかどうかは、住む場所を決める前に考えておいてください。転校させない前提なら、通える範囲が先に決まります。

身の危険がある場合は、費用の準備より安全が優先です。自治体の窓口や配偶者暴力相談支援センターに、先に相談してください。

出る前にやっておくこと

別居した後では手に入りにくくなるものがあります。家にいるうちに済ませてください。

  1. 収入資料を確保する。相手の源泉徴収票や確定申告書の控え。婚姻費用と養育費の話し合いで必要になります
  2. 財産の手がかりを控える。取引のある金融機関名と支店名、保険会社名、証券会社名。郵便物から分かります
  3. 別居時点の残高を記録する。財産分与は別居時点を基準に考えることが多いためです
  4. 自分と子どもの書類をまとめる。母子健康手帳、保険証、通帳、印鑑、身分証明書
  5. 別居した日を記録する。婚姻費用でも財産分与でも起点になります

離婚が成立したら、そこから起算される期限がいくつかあります。期限カレンダーで確認できます。

財産の調べ方は相手の財産が分からないときにまとめています。相手の端末に無断でログインするといった方法は取らないでください。それ自体が違法と判断される可能性があります。

別居した直後にすること

  1. 婚姻費用の請求を、日付が残る形で伝える
  2. 住民票を移すか決める。手当や保育の判定に関わるため、市区町村の窓口で確認する
  3. 子どもの学校・保育園へ連絡する
  4. 郵便物の転送手続きをする

今日できること

  1. 初期費用の表を埋めて、総額の見当をつける
  2. いまの収入で毎月いくら足りないかを出す
  3. 住まいの選択肢のうち、現実的なものを絞る
  4. 出る前に確保する資料の一覧を作る

離婚が成立した後の手続きは離婚後にする手続きと順番にまとめています。